【再発見】日本各地に眠る「伝統の番茶」巡り。その土地の歴史を味わう一杯
2026/01/20
普段私たちが飲んでいる煎茶とは一味違う、その土地ならではの「番茶」をご存知ですか?
かつて西日本では、家の庭や畑の境界に自生するお茶の木から、自分たちで飲むための「自家用番茶」を作る文化が根付いていました。一時は手のかかる製法ゆえに姿を消しかけましたが、近年、その希少性と健康価値、そして独特の味わいが再び注目を集めています。
今回は、日本の歴史と風土が息づく個性豊かな地方番茶をいくつかご紹介します。
1. 発酵の力で生まれる個性派お茶
土佐の碁石茶(高知県大豊町)
見た目が「碁石」に似ていることから名付けられた、全国でも珍しい後発酵茶です。 蒸した茶葉にカビを付け、さらに桶に詰め込んで漬物のように発酵させるという驚きの製法!最近では、植物性乳酸菌が豊富に含まれていることから「健康に良いお茶」として人気が急上昇しています。
阿波番茶(徳島県那賀町・上勝町)
こちらも珍しい発酵茶。夏の太陽の下で摘んだ茶葉を茹でてから、大きな桶に漬け込んで発酵させます。独特の発酵臭がありますが、タイの「ミアン」やミャンマーの「ラペソー」といったアジアの食べるお茶との共通点も指摘される、学術的にも貴重なお茶です。
2. 地域の知恵が詰まった「乾燥と焙煎」
足助(あすけ)の寒茶(愛知県豊田市)
名前の通り、雪が積もるような「寒中」に作られるお茶です。山茶を枝ごと切り取って蒸し、そのまま乾燥させて保存します。「新茶が喜ばれる」という一般的な常識とは対照的に、冬の身近な葉を活用する生活の知恵が詰まっています。
美作(みまさか)番茶(岡山県美作市)
新芽を摘まず、梅雨明けを待って硬くなった葉を「茶鋏」で刈り取るのが特徴。大釜で茹で蒸しにした後、庭に広げて乾燥させますが、その際に茹で汁を数回散布して「艶」を出します。出来上がりはカリカリで、煮出すと紅茶のような赤茶色になる美しいお茶です。
陰干し番茶(福井県勝山市)
秋の彼岸を過ぎてから枝を刈り取り、束ねて軒先に吊るして年を越すという、極めて原始的でシンプルな保存法。飲む直前に少し炒ってから煮出すことで、香ばしさが引き立ちます。
3. 野趣あふれる「仕事の合間のお茶」
焼き茶(山仕事の休憩に)
山仕事の合間に、生えている茶の枝を折り取って焚き火で焙り、そのままヤカンで煮出すワイルドなスタイル。青臭さや苦味はありますが、山の神様に捧げる儀式的な側面も持つお茶です。
カッポ茶(宮崎県高千穂地方)
竹筒に沢の水と茶葉を入れ、火の脇に置いて沸かす即席のお茶。「カッポカッポ」と音がすることからその名がついたと言われています。竹の香りが移ったお茶は、野趣あふれる贅沢な味わいです。
はんず茶(鹿児島県松元町)
「はんず」と呼ばれる水がめで茶葉を炒る、珍しい製法。鉄釜の代わりに水がめを横に寝かせて使い、小枝でかき混ぜながら仕上げます。
おわりに
地方の番茶は、単なる飲み物ではなく、その土地の気候や暮らし、そして人々の知恵が凝縮された「文化遺産」です。
いつも飲んでいるお茶とは違う、少し個性的で力強い味わい。 もし旅先で見かけたら、ぜひその土地の歴史を感じながら一杯味わってみてはいかがでしょうか?
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