🍵 お茶を巡る旅:各地の伝統、茶器の知恵、そして正しい淹れ方
2026/01/11
「本とおちゃの店 ゆたかの本屋ちゃん」の店主です。
日本でお茶といえば煎茶が主流ですが、全国にはその土地の歴史や風土が生んだ独特のお茶、**「地方のお茶」**が数多く残されています。今回は、そうした伝統的なお茶の物語と、お茶をより深く楽しむための道具選びと保存の知恵をご紹介します。
1. 🗾 歴史を物語る地方の伝統的なお茶
かつてはチャノキを屋敷周りや畑の境目に植えて種子を蒔き、下葉を摘んで自家用の日常茶として楽しむ慣習がありました。その名残が、現在「各地に残る珍しいお茶」と呼ばれ、再評価されています。
* 高知県の伝統的なお茶:土佐の碁石茶
大豊町の碁石茶は、製品の形から碁石茶と呼ばれます。生葉を蒸してから約10日間ほどおいてカビを付けます。そこから大きな桶に詰め込み、蓋をした上に石をたくさん積み上げて空気と遮断して発酵させます。この製法は植物作りの基礎と同じです。天日干しをして、丸い形で仕上げた、その変形が碁石に似たことから碁石茶と呼ばれています。近年、植物性乳酸菌などの健康に役立つ成分が多く含まれているとして人気が高まっています。
* 徳島県の伝統的なお茶:阿波晩茶
上勝町などで作られる阿波晩茶は、揉み作業の後に桶に茶葉を漬け込み、嫌気性のバクテリアによって発酵させるお茶です。これは、全国各地の茶栽培地で受け継がれてきた製法の一つです。
* 岡山県の伝統的なお茶:美作番茶
美作番茶は、岡山県の奥津町(旧・稲荷村)で古くから作られてきたお茶です。新芽を摘まず、夜明けを待って硬くなった葉や茎を刈り取り、大釜に入れて茹でて(煮煎茶)殺青します。その後、筵(むしろ)の上に広げて乾燥させます。乾燥中に残った茹で汁を二〜三回散布して艶を出します。カリカリに仕上がり、赤茶色に似た色合いで、渋味がなくバクテリア発酵の独特の風味を持つのが特徴です。
* 鹿児島県の伝統的なお茶:はま茶
はま茶は、鹿児島県の松山町などで作られてきたお茶です。自家用の釜炒り製のお茶ですが、茶葉ではなくカワラケツメイという豆科の植物を使います。乾燥させた茎や葉を籠に敷き詰めて薪で加熱し、釜炒り製玉緑茶の製法と同じように炒って仕上げます。
* その他の地域茶
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山仕事の休憩茶: 昔は山仕事や畑仕事の合間に飲まれる山吹茶やカッポ茶がありました。山仕事の休憩茶は、道のべの大きな古葉茶を使い、青竹の筒に葉を詰め、焚き火の熱で焙って作られ、日本茶の歴史を楽しく物語る風物詩でした。
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福井県の伝統的なお茶: 福井県勝山市の干し番茶は、秋の彼岸すぎに50cmほどの長さで枝を刈り取り、薪で束ねてそのまま軒先に吊るして1年を越します。飲むときには少し炒ってから煎出して飲みます。
2. 🍵 お茶を淹れる・飲む・選ぶ・保つための知恵
* 茶器の選び方
日本茶の茶器は長い歴史に培われてきました。急須は、お茶を美味しく淹れるために様々な工夫が凝らされています。
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急須の持ち手:日本の急須は持ち手が「横手」「後手」「上手」の3種類があり、日本急須の主流は横手です。注ぎ口と持ち手が一直線で、横手は持ち手を握った手の親指で蓋を押さえたまま片手で注ぐことができます。
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茶器の使い分け:玉露では湯冷ましと茶碗(40mL)を使い、番茶・焙じ茶では土瓶(800mL)を使います。
* お茶の保存方法
お茶は時間が経つと風味や香りが落ちてしまいます。
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保存の敵:お茶は湿気、酸素、光の影響を受けやすいデリケートな食品です。
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保管方法:周囲の臭いを吸着しやすいので、密閉できる容器に入れ、涼しく暗い場所に保管することが大切です。
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適温:お茶を保存する際の適温は$5 \sim 10^\circ\text{C}$とされており、家庭では冷蔵庫に入れるのが最適です。
* 良いお茶を見分けるコツ
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形を見る:玉露や煎茶のように、細く揉み、光沢があるものが上質とされます。荒茶は蒸し時間で茶葉の組織が柔らかくなり、細かく揉まれます。
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色、艶を見る:玉露や煎茶は深い緑色をしており、表面に艶があるものが良いとされます。
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触ってみる:玉露や煎茶は手触りがしっとりとしており、重さを感じるものが良いとされています。良いお茶は、硬く引き締まった感じがします。
* 「いれる」と「だす」の使い分け
お茶の世界では、湯を注ぐ行為を「いれる(淹れる)」という言葉で表します。
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「いれる(淹れる)」:急須にお茶の葉を入れ、お湯を注いで一定時間浸出させてお茶を出す行為全般に使われます。
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「だす(出す)」:淹れたお茶を湯呑みなどに注いで客に差し出すことを指します。
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本とおちゃの店 ゆたかの本屋ちゃん
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