🌿 意外とデリケート!美味しいお茶を育む「生育条件」と日本のお茶の北限
2025/12/15
「本とおちゃの店 ゆたかの本屋ちゃん」の店主です。
世界中で愛されるチャノキは、実は非常に栽培条件が厳しく、デリケートな植物です。今回は、美味しいお茶を育むための気候、土壌、そして日本の栽培の北限についてご紹介します。
1. 🌏 チャノキが育つための基本的な気候条件
チャノキはもともと亜熱帯原産で、暑さに強い植物ですが、世界では北緯45度から南緯45度の間で広く栽培されています。
チャノキは基本的に温暖で湿潤な地域で育つ植物です。
* 適した気象条件
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平均気温: 年間平均気温が$14 \sim 16^\circ\text{C}$くらいが適しています。
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最低気温: 生育可能な最低気温はマイナス$11 \sim 12^\circ\text{C}$を下回らない地域です。
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降水量: 年間降水量が$1,300\text{mm}$以上、特に生育期にあたる4~10月には$900\text{mm}$以上の降雨量が条件とされます。日本の平均降水量は多いですが、生育期には適度な雨が必要です。
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日照と雨: 根に十分な水分を供給するため、夏の長期の無降雨期間があると生育に影響が出ます。
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品質への影響: 気温が高い地域は収量が多くなるものの、品質はやや劣る傾向があります。
2. 🌱 チャノキが好む「土壌」の条件
チャノキはどのような土壌で美味しく育つのでしょうか。
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水はけと保水性: 粘土と砂質土に腐植有機物が混じった、水はけが良く、しかも適度な保水性がある土壌を好みます。
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根の生育: 深く耕せる厚い土層で、養分に富み、通気性が良く、しかも適度な保水性がある土壌が最良の条件です。
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酸性土壌を好む: 国内産地の土壌は多様ですが、チャノキは他の植物と比べ、pH $4 \sim 5$の強い酸性土壌に適応するユニークな性質を持っています。
3. 🗾 日本におけるお茶の「北限」
日本で栽培されているチャは、比較的寒さに強い中国種です。日本の経済的栽培が成立つ北限は、いくつかの基準で捉えられます。
* 経済的栽培の北限
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太平洋側: 茨城県大子町(奥久慈茶)あたりが、生産・流通として経済的に成り立つ北限の一つです。
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日本海側: 新潟県村上市(村上茶)が、経済的に成り立つ茶生産の北限とされています。
* 栽培の北限
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自家用としての北限: 岩手県陸前高田市(高田茶)や秋田県能代市(檜山茶)など、農家の副業や自家用として栽培される地域もあります。
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機械製茶の北限: 岩手県陸前高田市、土壌物理院の茶園として記録されている最北は、秋田県能代市(檜山)です。
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チャの残渣が残る北限: 青森県黒石市では、過去にお茶が生産されていたため、チャの圃場栽培の北限とされています。
* 日本最北の茶園
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チャの木が植樹されている北海道古平町(北緯約43度)が、チャの木が植樹されている日本最北の茶園です。
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